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放浪カモメはいつまでも

読む人のことを考えず、書きたいことを適当に書いてるブログ。今のメインブログはこちら→ http://www.ongakunojouhou.com/

バレンタインに貰ってはいけないチョコを貰った話

今週のお題「バレンタインデー」

 

小学1年生の頃、クラスに少し変わった友人がいた。

 

彼は悪い子ではなかったとは思う。

でも、授業にはまともに出ないし、授業の途中で抜け出してどこかへ行ってしまったり、授業中に突然叫んだりしていた。

 

彼をA君としよう。

A君は少し変わっていたけど、誰にでも分け隔てなく話しかけていた。

いや、外交的というより、人との距離感が極端に近かったというか、人との距離のはかり方がおかしかったのかもしれない。

 

ただ、話しかけてきても、ものすごくウザいのだ。

人との距離感がおかしいから。

 

失礼なことや嫌なことも平気で言ってくるし、たまに殴ったりする。

 

だから、クラスのみんなにだんどんと無視されるようになった。

 

でも、自分はA君を無視せず、話しかけられれば無視せずに話を聞いた。

 

自分はお人好しだったので、無視するのもかわいそうと思っていたからだ。

 

小学校に入学してから9ヶ月ほどたった三学期になると、A君の話をまともに聞くのは自分だけになっていた。

 

だから、彼にかなり気に入られてしまった。

 

気づけばA君が話しかけてくる相手は自分だけになっていた。

 

しかし、自分がいくらお人好しだからと言っても、周りのクラスメイトが思っているのと同様、A君がウザいと感じていた。

 

嫌なことは言ってくるし、暴力も振るってくる。

 

そんな日々が続いていたが、ある日、自分の堪忍袋の尾が切れる出来事があった。

 

自分の筆箱がA君に盗まれたのだ。

 

A君は授業中に自分の机やってきて、

 

「これもらった!」

 

と言って、筆箱を盗んで教室から飛び出していった。

 

これは許せなかった。

 

自然と涙が出てきた。

 

なぜなら、当時、自分の宝物で当時流行っていたドラクエのバトル鉛筆のコレクションが全て入っていたからだ。

 

自分はとても真面目な生徒だった。

授業をサボることはなかったし、授業を脱けだすことはなかったし、遅刻も欠勤も一度もなかった。

 

しかし、この時だけは違った。

 

大切なバトル鉛筆を盗まれたのだ。

 

とっさに自分は泣きながら教室を飛び出し、A君を追いかけた。

 

先生が「何があった!待ちなさい!」

と言っていた気がするが無視した。

 

A君が教室を飛び出しても先生はいつも何も言わないが、自分が飛び出したのは予想外で声をかけたのだろう(それはそれで教師としてどうなのと思うけど...)

 

全力で泣きながら、叫びながらA君を追いかけた。

 

A君も普段とは違う様子に気づいたのか、ヤバイと思ったのか、走るのを止めて「ごめんね」と言って、筆箱を返してくれた。

 

A君はそうとうまずいことをしたと気付いたのだろう。

必死に何度も謝ってきた。

 

自分はドラクエのバトル鉛筆が無事なら良かったので、A君を許すことにした。

 

 

A君はそれからしばらくは、話しかけてこないようになった。

 

そうとう反省していたのだろう。

 

 

そして、2月14日。

 

昼休みにA君が話しかけてきた。

 

「この間はごめんね。これ食べてね。バレンタインだし、これあげる。」

 

そう言ってA君は缶に入った少し高そうなチョコレートを渡してきた。

 

小学校は勝手に食べ物やおもちゃなどの私物を持ってくるのは禁止されていた。

 

しかも、バレンタインといえば、女子が男子にチョコレートをあげるイベントだと認識していた。

 

だから男から貰うのも変だなとか思ったが、甘いものが大好きな自分は快く受け取った。

 

「本当は学校にお菓子を持ってきたらいけないんだよ!」と言って。

 

その日の放課後、事件が起こった。

 

クラスの女子のB子さんが、自分が持ってきたチョコがなくなったと言いだし、先生に盗まれたかもしれないと報告したのだ。

 

そこから放課後に長時間のホームルームが始まった。

 

まずはB子さんが先生にチョコを持ってきてはいけないことを怒られ、号泣。

 

それからチョコを盗んだ犯人探しと、他にチョコを持ってきた人がいないかの抜き打ちの手荷物検査が始まった。

 

次々と持ってきたチョコを見つけられ、説教され号泣する女子たちと、いくつチョコを貰ったかが晒されて満足気なイケメン男子がいたりと地獄絵図。

 

そして、自分の手荷物検査の順番になった。

A君にチョコを貰ったから、見つかって怒られるだろうなと思いしょんぼりしながら先生にランドセルを渡し中身をチェックされた。

 

「チョコが入っているが、どういうことだ!」

 

そう言って先生は自分がA君から貰ったチョコを取り出した。

 

自分が何か言い訳しないとと思い、モジモジしていると、B子がそのチョコを指差して叫んだ。

 

「それ私が持ってきたチョコと同じやつ!」

 

それを聞いて先生が睨みつけてきた。

 

「お前、このチョコどうしたんだ!

 

聞かれて、これは言い訳せずに正直に話した方が良いと思い、正直にA君から貰ったことを伝えた。

 

先生はA君に、「このチョコはお前のものだったのか?」と聞くと、なんとA君は、

 

「違うよ。B子さんのランドセルに入ってたのを盗って、あげたんだよ」

 

と正直に答えた。

(きっと、A君は本当は悪い奴ではなかったんだと思う。少し人とずれているだけで...)

 

さらに号泣するB子さん。

 

そしてA君は先生に本気で怒られ号泣。

 

ついでに何故か自分も怒られてしょんぼり。

 

女子ほぼ全員とA君が号泣する地獄絵図の教室

 

今後はお菓子は学校に持ってきてはいけないと、先生がまとめた。

 

そして、自分がB子さんにチョコを返そうとすると、先生は何故かとんでも無いことを言った。

 

「B子さんは誰か好きな男の子にそのチョコをあげるつもりだったんだろ。

それならお前がB子さんにチョコを返すんじゃなくて、B子さんがチョコをあげようとしてた男子に直接渡せば良いだろ」

 

鬼のようなことを言う。

 

20年前の小学校には、こんな人の気持ちがわからない鬼教師がいたが、今はこんな人は居ないと信じたい。

 

 

そして、B子さんは自分が好きな男子がC君だとクラス全員の前で何故か公開告白をし、自分がC君にチョコを渡すというわけのわからないことになった。

 

C君にチョコを渡したわけだが、このC君もなかなかの鬼畜だった。

 

C君「俺、チョコ嫌いだし、B子さんのことも好きじゃないからいらない」

 

さらに号泣するB子さん。

 

どうすれば良いのかわからずおどおどし先生の顔を見る自分。

 

「それならB子さんにチョコを返しなさい」と涼しい顔でいう先生

 

これで地獄絵図の放課後のホームルームは終わった。

 

しかし、不思議なもので、次の日は普段のクラスと同じような雰囲気でA君も変わらず自分にウザく絡んできた。

 

A君は2年生になると親の都合で転校していった。

 

小学生の頃なのに忘れられない、ビターチョコのような苦い思い出...

 

最後、少し上手い事言った。

 

 

 

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