この子の未来にただラブソングを

むらたかもめの子育てブログ

息子が人に優しくすることを覚えた

息子にビンタされた。息子は笑顔だった。「へへへw」と言いながら、楽しそうに何度もビンタを繰り返す。

 

どうやらほっぺからペチペチと音が出るのが面白いらしい。息子は音が出るものが好きだ。おもちゃを壁に叩きつけて音を出して喜んだり、足踏みをして床の音を鳴らして笑い声をあげたり、テレビから流れる音楽を聴いて踊ったりする。だから父親のほっぺも「音が出るおもちゃ!」としか思っていないのだろう。

 

しかし痛い。めちゃくちゃ痛い。思わず「イタ!」と声をあげてしまうほどに。

 

息子は痛がる父を見て驚いていた。大きな声をだしてしまったし、表情も歪んでいたからだろう。いつもと違う父親の様子を察したのか、息子は少しだけ心配そうな顔をしている。そしてこちらの頭をゆっくりと撫でてきた。

 

息子が父の気持ちを汲み取り、その気持ちに寄り添って支えようとしている。そんな姿を初めて見た。

 

息子が泣いている時に、親である自分は頭を撫でてあげることがある。きっと息子は頭を撫でられることで、安心し心が穏やかになるのだろう。だから他者にも「自分が嬉しいこと」をやってあげようとしたのかもしれない。

 

息子は「優しさ」を覚えたのだ。息子の成長を実感した。喜びで痛みが吹っ飛んだ。そもそも息子のせいでほっぺたが痛くなったから、多少のモヤモヤが残るものの。

 

息子が優しさを覚えたと感じた出来事は、他にもある。例えばおやつのビスケットを食べている時。何枚か食べた後に、残りのビスケットを親の口元まで持ってきて食べさせようとしてくる。「これ美味しかったぜ!食べてみろよ!」とでも言いたげな感じに。

 

それを食べると「美味いだろ?」と言っているかのような、満足気な表情を見せる。人に優しくできるようになった息子に感動してしまう。

 

ただストローマグに入った粉ミルクも「お前も一杯飲めよ?」と言うかのように差し出してくるのは止めて欲しい。大人は粉ミルクを飲まないので。

 

そういえば先生からのタレコミによると、保育園での息子は他の園児の頭を撫でてあげることがあるらしい。

 

例えば息子が他の子を叩いてしまったり、ほかの子のおもちゃを奪い泣かせてしまった時。泣きわめく子どもの頭を撫でて、慰めているそうだ。自分が泣かせたことなど忘れたかのように。

 

“傷ついた人を癒すための優しさ”を息子は覚えた。次は“人を傷つけないよう気をつける優しさ”を覚えられたら完璧だ。人をビンタしてはいけないし、人のおもちゃを奪うのも良くない。

 

あと、優しさがありがた迷惑になるかもしれないパターンがあることも、いつか覚えて欲しい。

 

流石に「美味しいから飲ませてあげたい!」という優しさでストローマグを差し出されても、大人は粉ミルクは飲まないので。