この子の未来にただラブソングを

むらたかもめの子育てブログ

息子が無意味な芸を覚え始めた

妻は息子に物事を教えるのが上手い。

 

例えば息子が受話器のおもちゃを耳に当てて首を傾げる動き。これは妻が身振り手振りを交えて教えたことによって、息子がマスターした技だ。大人が「もしもし?」と声をかけた時にやってくれる。とてもかわいい。

 

息子は離乳食を食べている時に「美味しい?」と聞くと、ほっぺを手のひらで触って首を傾げる。この技も同じように妻が身振り手振りで教えてマスターさせた。とてもかわいい。

 

妻は「実家で犬を飼ってたから、芸を覚えさせるのは得意なの」と言う。「犬と同じ感覚で教えていいのか?」と思ったけれど、実際に息子は新しいことを覚えているし、犬を家族の一員として飼っている人もいるのだから、間違ってはいないのだろう。

 

これらの動き自体に意味などない。だがまだ喋ることができない息子にとっては、大人とコミュニケーションを取る手段のひとつである。今は親に教わった動きの意味など考えずに、反射的に真似しているとしても。

 

それに自身の感情を行動として表現する練習にもなっている。練習の成果が出ているのか、少しずつではあるものの息子は主体的な表現をするようになった。

 

例えば本棚にある絵本が欲しい時。絵本のある場所を指差しながら「これ!これ!」と言ってねだる。それも猫なで声で。取ってあげると満足気に「ふふw」と言って笑う。

 

ベビーサークルの外におもちゃを落としてしまった時もそうだ。「でた!」と言っておもちゃを指差し、ベビーサークルに戻すように指示してくる。早くしろと急かすようにキツい口調で。取ってあげると満足気に「へへw」と言って笑う。

 

息子はおもちゃを手にするための行動を真っ先に覚えた。自身の欲望の達成を最優先しているのだろう。妻が教えた一見意味がなさそうな芸も、間接的には役立っているのだと思う。言葉ではなく行動で感情を表現する練習になっていることは確実なのだから。

 

いや、ちょっと待てよ。

 

息子はおもちゃを欲する時に「これ!」「でた!」と言っている。それも毎回。行動と組み合わせて、何かしら声を発していた。それも意味が伝わる言葉と表現で。

 

息子、既に言葉によって感情を表現していた。