この子の未来にただラブソングを

むらたかもめの子育てブログ

息子が初めて立ち上がった

息子が立ち上がった。手すりなどの支えもなく、親の力も借りず、自身の足だけで立ち上がった。

 

クララが立った時のハイジもこんな気持ちだったのだろうか。アルプスの少女に共感するほどの驚きと喜びで、胸がいっぱいになった。

 

とはいえ「そろそろ1人で立ち上がるかもな」という気配はあった。

 

最近はベビーサークルやテーブルを使ってつかまり立ちし、伝い歩きしているからだ。それまでの移動はハイハイだったのに、今では伝い歩きが基本になっている。なんの前触れもなく「昔からできましたよ?」とでも言いたげな涼しい顔で自然に伝い歩きしている。

 

あまりにも自然に成長してしまうから、喜びや驚きよりも面白さが勝ってしまう。息子は生まれてからずっと、こんな感じの成長を繰り返してきた。難なく新しいことを覚え、自然と新しいことができるようになっている。

 

しかし今回は今までと違う。

 

息子は必死に頑張っているように見えた。最初に立ち上がろうとした時は、尻もちを付いて失敗している。それでも諦めず「ううう~」と言いながら、何度も挑戦していた。

 

数回目の挑戦時。息子は腕をジョイマン高木のように広げながら、膝がプルプル震えるほど力を込め、ジョイマン高木のポーズになりつつも、ゆっくりと立ち上がった。

 

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立ち上がると「へっwふぇぇw」と言いながら、満面の笑みで手を叩いていた。立ち上がるために頑張った自身に向けての拍手だろうか。

 

自分自身を認めることは大切だ。頑張った時は謙虚にならず、思いっきり喜べばいい。立ち上がり親を見ながら笑う息子の顔は、ほんの少し誇らしげに見えた。

 

子どもは驚くほどに成長が早い。ずっと見ている親ですら驚くほどにだ。今までできなかったことも、ある日突然簡単にやってのけてしまう。

 

だが支えなしで立ち上がることは、息子にとって簡単ではなかったようだ。クララが立った時と同じぐらいに、勇気ある挑戦だったと思う。

 

誰かや何かに支えられることも、生きていく上では大切だ。だが自身の力で何の支えもなく立ち上がることも、必要なことだ。人生には様々な困難があって、挑戦しなければならない時も訪れる。息子はひとつの挑戦をして、ひとつの成功を体験したのだ。

 

支えなく立ち上がった息子は、身体や身体能力だけでなく、人としてひとつ成長したのかもしれない。