この子の未来にただラブソングを

むらたかもめの子育てブログ

職場に「子どもが産まれた」と伝えた時の反応

金曜日。会社に到着しタイムカードを押していたら、同僚に「なんで出勤してんだよ!?家に帰れ!」と怒られた。木曜日に子どもが生まれたからだろう。

 

今は令和4年。男性の育児休暇も増え始めている。そんな時代に父親が出産翌日に出勤することは、常識外れのヤバい行動なのだ。少なくとも弊社ではそのように考えてくれているようだ。だから「おめでとう」よりも先に「帰れ」とみんなに言われた。これまでの人生で一番多くのバッシングを受けた。

 

しかし出勤したことには理由がある。コロナ禍で入院患者との面会が禁止されているからだ。一緒に暮らす家族でさえ、許可されているのは荷物の受け渡しのみ。妻と子は最低でも1週間入院するので、休んだところで自分は直接会ってサポートすることができない。

 

それならば少しでも家族のために稼いだ方が良い。休めば同僚に仕事のしわ寄せが行くのだから出勤したい。

 

そんな説明をわざわざ朝礼で話した。バッシングは祝福の拍手に変わった。たくさんの人から「おめでとう!」と言われた。誕生日の日に「自分、今日誕生日なんすよw」と言った時は、全然祝ってもらえなかったのに。

 

それにしても赤ちゃんの力は凄い。誰もが赤ちゃんの写真を見たがり、見るとみんな目尻が下がる。我が子は乃木坂46やなにわ男子にも負けないアイドル性持っているようだ。齋藤飛鳥や道枝駿佑より、我が子は凄い。

 

 

 

 

職場での雑談は、ほとんどが赤ちゃんの話題になった。赤ちゃんのことについて、めちゃくちゃ質問される。仕事の報連相が少ない新卒も、赤ちゃんのことは事細かに質問してくる。仕事にも興味を持て。

 

子持ち社員たちは「子どもの誕生」をテーマに、まるで『さんま御殿』のように順番に自身のエピソードを語っていく。

 

自身に子どもが産まれた時はどうだったのか、名前はどのように決めたのか、名前に込めた想い、などなど。普段はムッとした顔をしているお偉いさんまでも、数十年前に自身の子どもが産まれた時について笑顔で語ってくれた。

 

エピソードを思う存分語ったついでに「お前の家の子どもの名前はこれはどうだ?」と、勝手に名前の候補を出してくる。

 

「長男と書いて”ながお”はどうだ?」「一番目だからイチローは?野球上手くなりそうだろ?」「子どもだからジュニアでいいだろ」とか。あまりにも雑すぎる。他人の子どもの名前も真剣に考えてくれ。

 

でも、そんな話を聞いていると、親は誰もが悩みに悩み、何時間も何日も考え抜いて、愛を込めて名前をつけているのだと実感した。何歳になっても、どれだけ時間が経っても、親は子どものことを心から愛しているのだろう。みんなのエピソードからは、我が子への愛で溢れている。

 

きっと同僚社員に子どもが産まれたことをきっかけに、改めて自身の子どもが産まれた時の喜びを思い出しているのだ。

 

心から同僚を祝福しているとは思うが、自然と自分の経験と照らし合わせ、自身の子どもへの愛を思い返すきっかけになっているから、これほど喜んでくれるのだとも思う。もしかしたら自分の親も同じような気持ちで名前をつけて、育ててくれたのかもしれない。少しは親孝行をしなければ。

 

定時前から同僚や上司が「早く帰れ!」と言って帰らせようとした。「早く帰ってもやることないです」と言うと「お前も疲れてるだろうし何かあった時にすぐに病院に行けた方がいだろう」と。子どもが産まれたことをきっかけに、自分は周囲の人に恵まれているのだと実感した。

 

アイドルオタクの同僚が一人だけ「面会できなくても病院に行けよ!会場推ししろ!ここに子どもがいるんだと思って病院に拝め!」と言ってきた。それは無視して定時で家に帰った。

 

始業から終業までずっと子どもの話題が尽きなかった。勝手に行われた名前の候補出しだが、最終的に「子どもの名前は”太郎”にしよう。長男だし」でまとまった。あまりにも雑すぎる。他人の子どもの名前も真剣に考えてくれ。